「ボランティア」には色々な種類があるのをご存知でしょうか?
最近は東京オリンピックに向けてボランティアスタッフの募集もあり、関心が高いかもしれませんが、実は細かく様々な種類があるのです。
例えばイメージしやすいところでは、「地域ボランティア」や「災害復興ボランティア」。「国際ボランティア」や「青年海外協力隊」もメジャーなところだと思います。
実はこの他にもスポーツや医療、介護、環境保護、保育(教育)など、様々な分野でボランティア活動が行われています。一般的には無償の奉仕として活動するボランティアですが、中には「有償ボランティア」として交通費や宿代、更には報酬が支払われるケースもあるようです。意外かもしれませんが、活動を継続する為であれば、報酬や謝礼として賃金が支払われても「ボランティア」として認められるのです。先ほども名前の挙がった「青年海外協力隊」や世界的にも有名な「国境なき医師団」なども、この「有償ボランティア」に分類されます。

災害時のボランティア

災害時のボランティアは日本では最も注目度が高いといえるかもしれません。地震大国であり、大地震が起こる旅に災害ボランティアが駆けつける様子がテレビやインターネットで報道されています。
発端となったのは1995年の阪神・淡路大震災で、このときにはおおよそ138万人が全国各地から被災地へ駆けつけ、ボランティア活動を行ったそうです。このことをきっかけにそれまで趣味や党派的な意味合いを持っていた「ボランティア」という言葉が一般的になったことから、1995年は「ボランティア元年」とも呼ばれるそうです。
その後も新潟県中越地震では8万人、新潟県中越沖地震では3万人、東日本大震災では102万人と、多くの人々が被災地へ駆けつけています。

学校でのボランティア

日本ではボランティア活動の経験は進学や就職に評価されやすいものと認識されています。実際にボランティアの活動経験が調査書に記載されていると評価点を上げる学校もあるようです。
大学への進学や就職活動時にも、自己PRの材料として使われることが多く、進学や内定を得る為の手段としてボランティア活動に取り組む人も少なくないそうです。

この他、学校によっては福祉活動を課程の中に取り組み、卒業要件としているケースもあるようです。例えば、東京では2007年から、都立高校で「奉仕の時間」が必修科目として設けられました。生徒の自発的な活動ではありませんが、「社会の一員として、他社とのかかわりの中で生きていること」を実感する機会として、教育課程の一環に組み込まれています。

ボランティア休暇があることも

近年は「誕生日休暇」、「リフレッシュ休暇」などのユニークな休暇制度が企業に取り入れられるようになってきましたが、ボランティアの関心の高まりと共に「ボランティア休暇」を導入する企業も増えてきました。
「ボランティア休暇」の始まりは1990年、富士ゼロックスが「ソーシャル・サービス・リーブ」として開始した休暇制度であり、大企業を中心に普及していきました阪神・淡路大震災でボランティアの役割が認知されてからは、国家公務員にも導入され、それに倣うように多くの自治体が「ボランティア休暇」を取り入れました。

しかし一方では有給休暇すら取得しにくいような企業や自治体もあり、そうでない企業でも、業務進行などに影響する等の理由からあまり活用はされていないようです。

日本では特に関心の高い災害ボランティア。ボランティア休暇の導入や、進学・就職でのアピールなど、様々に影響を与えています。一部ではありますがボランティア活動と学校教育を結び付ける傾向も見られ、ボランティアに対する関心はますます高まっていくのではないでしょうか。地震大国とされる日本では、災害ボランティアとして活動することの意義も大きいように感じます。また、2020年には東京オリンピックの開催が予定され、そこでも多くのボランティアが募集されています。企業なども徐々に「ボランティア休暇」の導入が広がっていますが、取得に際してはまだまだ課題が多いようですので、奉仕の精神が何にも阻害されず、発揮できるような社会が実現すると良いですね。

ボランティアの募集は、各団体のHPなどで素早く確認することができます。
ここでは、現在募集を行っている団体をいくつか紹介していこうと思います。

一般社団法人OPEN JAPAN「オープンジャパン」

オープンジャパンは、国内に特化した活動団体です。災害に対する緊急支援や森林再生プロジェクト、古民家再生プロジェクトなどを展開しています。

現在は西日本豪雨災害に対して、一週間からの中・長期ボランティアが募集されています。学生だけでなく料理人や看護師、重機オペレータ、大工など、様々なスキルを歓迎しているので、「何か特技を活かした活動がしたい」と考えている方には合っているのではないでしょうか。
HPの専用フォームから応募することが可能です。

国際協力NGO「ピースウィンズ・ジャパン」

ピースウィンズ・ジャパンは、世界中で紛争や災害、飢餓などに対する支援活動を展開している国際NGO団体です。

また、国内でも2004年の新潟中越地震を始め、東日本大震災や熊本地震などの大災害に駆けつけ、支援活動を行いました。新潟中越地震以外は、現在もまだ継続して復興活動に取り組んでいるようです。

ピースウィンズ・ジャパンで募集されているボランティアは、拠点である広島神石本部でのスタッフとなっています。被災地に直接訪れて活動する訳ではなく、事務やイベントの運営、本部での軽作業などの作業を行うようです。被災地での直接的な活動より、広い視野で復興へ向けて取り組むことができるので、被災地でのボランティアをやったことがある人や、初めてで自身がないという人もきっかけとして始めやすいかもしれません。

ピースウィンズ・ジャパンでは登録制でボランティア募集が行われているので、HPから登録フォームに登録することが必要です。紙媒体の登録手段もあるので、チェックしてみて下さい。登録が完了すると、随時ボランティアの募集メールが届き、参加したいボランティア活動があれば申し込むことができるようです。
現在200人にも及ぶボランティア登録数があり、学生から社会人、シニア、主婦など、いろいろな人が活動しているそうです。

ピースウィンズ・ジャパン代表・大西さんのインタビュー記事を下記サイトより見ることができます。団体についてより知ることができるでしょう。
ピースウィンズ・ジャパン代表理事兼統括責任者・大西健丞さんが語る、誰もが公益を担う社会とは?

日本財団学生ボランティアセンター「Gakuvo」

Gakuvoは、学生ボランティア派遣を行い、国内で起きた災害や、地域活性化などに対して支援活動を行っている団体です。また、大学との連携も強めていき、現在では協定締結校は80を超え、日本全国で活動を展開しています。大学と連携した取り組みは、学内プロジェクトと学外プロジェクトに分かれていて、学内プロジェクトではボランティアをテーマにした様々な講座や実習。学外プロジェクトでは、災害ボランティアをはじめ自然保護や里山保護、子ども支援、村づくり支援など様々な活動が取り組まれています。

Gakuvoでは、西日本豪雨災害に対して、ボランティアが募集されています。
日帰りから1泊2日、2泊3日などとスケジュールに幅があり、日程も週末を中心に多数組まれているので、都合に合わせやすいと思います。 
参加方法はHPの各募集ページから申し込むことができます。学生ボランティア団体なので、学生以外はボランティア派遣に参加することができません。

各団体にはそれぞれ特色があり、ボランティアとして行う活動や規模も様々です。募集情報やその団体の活動記録などを確認して、自分に合っていそうな団体のボランティア活動に参加できると良いと思います。

日本では特に注目度の高い「災害ボランティア」。実際に行ったことがある人や、参加したことはないけど興味があるという人も多いのではないでしょうか。災害ボランティアはとにかく人手が求められるので、ここでは興味がある人向けに簡単に紹介していこうと思います。

災害ボランティアの動機作り

特に日本でよく話題となるのが「災害ボランティア」。地震や水害などの被災地では圧倒的に人手が足りず、度々ボランティアが募集されています。
しかし、ボランティアに興味がある方でもなかなか踏み出しづらい場合があるかもしれません。一般的にはボランティアは奉仕の活動であり、「正義感」や「困っている人を助けたい」という強い思いが必須なのではないかとイメージされがちだと思います。

ですが、実際にはそんな人ばかりではないようです。もちろん、多くの人がそういった動機を持っているのは事実ですが、「興味本位」や「なんとなく」でボランティアに参加している人も大勢います。被災地はとにかく人手が足りないので、「行ってみたい」気持ちさえあれば十分なのではないかと思います。
また、「役に立たないのでは?」と心配に思う人もいるかもしれませんが、募集されるボランティアは基本的には誰でもできるような簡単な作業を行うことになるので、特別なスキルは一切必要ありません。

災害ボランティアのメリット

ボランティアの最大のメリットは、やはり「誰かの役に立った」という実感や充足感が考えられるでしょう。あくまでも自己満足だ、と考える人もいるかもしれませんが、こういったものは仕事や、日常生活ではなかなか得られない刺激だと思います。

また、被災地ではイレギュラーなことが多々発生し、それに対して見ず知らずの人達と連携して乗り越えていかなくてはなりません。協調性や積極性、リーダー性などの総合的な能力が必要となるため、人間的成長が見込める機会でもあります。これもメリットだといえるでしょう。

服装について

特に初めて参加する場合は、服装や持ち物について困る場合も多いかもしれません。服装については基本的には一般のボランティアであればとにかく汚れても良い、動きやすい恰好を選びましょう。地震では倒壊した瓦礫除去、水害では泥の搔きだしなどが考えられます。どんな災害でどんな活動が考えられるかを調べてから、それに適した格好を準備できると良いと思います。また、日帰りだったとしても着替えは何枚か持って行った方が良いでしょう。汚れたまま帰る訳にもいかないでしょうし、帰宅用の事も考えて複数枚準備しておくと安心です。
また、飲料水や食料については、なるべく事前に用意しておくと良いと思います。供給がストップするような大規模災害でない限りあまり心配する必要はないかと思いますが、季節や状況に応じて臨機応変に対応できれば良いと思います。

被災地では、状況が刻一刻と変化し、その時その時によって求められるものやことも変わっていきます。参加する活動団体のスタッフや、現地で活動しているスタッフの指示をしっかり聞いて、周囲と連携しながら活動していくことが大切だといえます。服装や持ち物については各団体で指示されたり、支給があったりするケースもあるので、それらに応じて準備していけば安心です。

海外ボランティアは「青年海外協力隊」や「国境なき医師団」など多くの活動団体があり、支援や援助を展開しています。「NPO」や「ボランティア」というワードで、自然と海外ボランティアをイメージするという人も少なくないと思います。
ここではそんな「海外ボランティア」について、興味がある方向けに紹介してみようと思います。

海外ボランティアのプログラム

海外ボランティアでは、ツアープログラムが設けられていることも珍しくありません。これはNGO団体が、活動している現場の状況や活動内容を紹介するツアーで、実際に現地に訪れ、触れ合うことが目的とされます。現地に行って直接その環境を知ることで、NGOが取り組んでいる課題について理解し、解決方法を探る糸口となります。
普通の観光ツアーでは行くことができないような地域へ行けたり、味わえないようなことが体験できたりするので、一度行ったことがある国や地域であっても新たな一面が発見できるかもしれません。

きちんと国際貢献できるのか?

ツアープログラムが設けられている理由や、それに参加することで、なんの意味があるのかなど、疑問に感じる人もいるでしょう。ですが、ツアープログラムに参加することは、現地やそこに暮らす人達の役に立つことに繋がります。
NGO団体が海外ボランティアのツアーを組む理由は、その地域で取り組んでいる課題について、多くの人に理解してもらうことが1つとして挙げられます。多くの人に知ってもらうことで、協力者が集まったり解決の糸口がつかめたりするためです。直接現地を訪れ、問題を直接肌で感じ、理解を深めた参加者が、帰国後に周囲に伝達したり、SNSなどで情報を拡散したりすることで、連鎖的に多くの人が知る機会を得ます。

また、ツアー参加には費用がかかりますが、その費用の一部がNGO団体の活動資金となります。その資金によって支援活動や援助活動が行われるので、募金的な意味合いの面でも貢献することができます。

この他、ツアーに参加することは現地の人々にとっても大きな意味合いを持つでしょう。支援を要するほど困難な状況にいる人々にとって、その現状に関心を持って訪問してくれる人がいるだけで、大きな心の支えとなるそうです。また、日本の参加者と交流を持つことで、参加者だけでなく現地の人も色々なことを感じ、学んでいきます。貴重な交流の場でもあり、心の支えにもなるため、現地の人たちに直鉄的に働きかける形で貢献することができます。

参加することで得られるもの

ツアーに参加後、「成長した」や「自分が変わった」という感想を持つ人が多いようです。こういった海外ボランティアツアーは、様々な人が参加します。参加者間でも様々なバックグランドがあり、そういう人たちと時間を共有し交流を持つことができるのです。また、海外文化に直接触れることができる機会であり、大きな問題に立ち向かっている人達と触れ合える環境は、とりわけたくさんの刺激を得ることができるでしょう。将来を見つめ直すきっかけになることや、価値観がびっくりするほど変わることも多いようで、得るものの大きさがうかがえます。

海外ボランティアで組まれるツアープログラムは、参加するだけでもその活動に貢献することができ、かつ参加者自身もたくさんの刺激を得ることができる機会として、成長や自己啓発を図る一貫としても有意義だといえるでしょう。現地にもNGOのスタッフの方がいるので安心できると思います。問題に対して自分が「できること」や「するべきこと」を探す経験は、貴重な財産になりかもしれません。

学校が窓口となり生徒のボランティア活動を促す学生ボランティア。基本的には学生支援室や教務課などで詳細を聞くことができるでしょう。校内掲示板などで告知もされるので、興味のある方はチェックしてみて下さい。学生ボランティアの注意事項などを、ここで簡単に紹介していきます。

最新情報を集めよう

被災地では日々状況が変化していきます。被災地の最新の情報を収集しないまま飛び込んでしまうと、本当に求められていることに対応できない場合があるかもしれません。

「災害ボランティアセンター」や「社会福祉協議会」などで逐一情報を確認することが大切です。
「災害ボランティアセンター」は災害ボランティア活動を総括するものです。災害ボランティアはほとんどが初心者であり、各々の判断では効率も効果も期待できません。それらを調整し、まとめる機関として設けられたのが「災害ボランティアセンター」です。
各被災地でボランティア活動を総括する立場になるので「災害ボランティアセンター」で常に最新の情報を収集し、状況把握に努めると良いでしょう。

多様なボランティアの方法を知る

一言に「ボランティア」と言っても、その方法は様々です。たとえば、東日本大震災の被災地では、瓦礫の除去や清掃、土嚢の準備などの他にも、救援物資の仕分け作業や写真整理などといった活動もボランティアとして行われました。その後も生活支援や環境整備、安否確認などの面で様々な活動が展開されています。

また、被災地活動するだけがボランティアではありません。災害直後の募金や物資支援なども、支援活動としては非常に歓迎されます。ただ、物資支援は量が多すぎたり、必要ではない物がいきなり届いたりするとかえって被災地の負担となってしまう可能性があります。善意のつもりが迷惑になってしまわないよう、今何が求められているかをしっかり確認することが大切です。

ボランティア保険に加入する

ボランティアに参加する際は、ボランティア保険への加入を忘れずに行うようにしましょう。ボランティア保険は、活動中に発生した怪我や損害に対して、その費用を補償してくれるものです。
様々な活動に取り組む中には、様々なリスクが潜んでいます。例えば、屋外作業での怪我や、夏場の熱中症、食料不足の中で食中毒などが考えられる他、車椅子で介護中に要介護者へ怪我をさせてしまったり、家事支援中に誤って壊してしまったりといったケースも起こり得ます。ボランティアバスツアーなどではあらかじめ保険料が参加費に含まれているケースもありますが、基本的には事前に自身の住んでいる地域の社会福祉協議会窓口で加入できます。

特に学生ボランティアでは、必ず被災地に活動拠点を構える団体を通して行動するようにしましょう。個人個人で行動すると、かえって負担を増やすことに繋がる他、危険性も高まります。各団体のスタッフは災害対策に精通しているので、各現場で指示を仰ぎ、適切に活動できるよう心がけることが大切です。